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もうひとつの象のはなし
象について村上春樹氏が書いた話で、「象の消滅」を
忘れるわけにはいきません。

1986年4月に発売された『パン屋再襲撃』という短編集の
2番目の話として収めれていますが、1993年にアメリカで
短篇選集『The Elephant Vanishes』と表題作になり、
その後、逆輸入というかたちで、その本が『象の消滅』という
短編選集となって、2005年に日本で発売されました。

この『象の消滅』短編選集1980−1991 には、昨日までの
話しに出ていた「踊る小人」も入っています。


「象の消滅」は、ある町で飼われていた老いた象が、ある日突然
象舎から、その飼育員である男性とともに姿を消してしまう
話です。

主人公の「僕」は、知り合ったばかりの女の子にこう言います。

  象という動物には何かしら僕の心をそそるものがあるんだ。
  昔からずっとそうだったような気がするな。どうしてだかは
  よくわからないけれどね。


「僕」は、僕の住む町が老いた象をひきとることになった時から
そのニュースを欠かさずスクラップし、時間を見つけては
時折、象舎へ出かけていって、象と象の飼育員を見てきました。
そして、象舎の中を覗ける場所を偶然発見し、そこから、見学者の
帰ったあとの、象と象の飼育員との、親密ともいえるひとときを
眺めていたのです。

そんな「僕」しか、知りえないような方法で、ある日、年老いた
象と63歳の飼育員は、象舎から、町から、人々の間から
姿を消してしまいます。一体ふたりはどこへ行ってしまったの
でしょう?「僕」が目撃したことは、実際のできごとなのか、
「僕」の妄想なのか、空想なのか…



私はすごく久しぶりに、この話を読んでみて、遠いところの
温泉町の露天風呂に浸かろうとしている男性が、その上着の
ポケットから、手のひらに乗るぐらいの小さな生き物を
取り出して、側にあった桶の中にそっと入れているところを
今、思い浮かべています。

男性の年頃は63か64歳ぐらいで、その桶の中の生き物は、
小さな声でパオーと鳴いています。


2007.09.26 Wednesday * 16:11 | 象工場のはなし | comments(0) | -
象工場 3
またまた、象工場の話の続きです。

『踊る小人』の中から、疑問の答えを見つけてみました。
(太字の部分が本からの抜粋です。)

疑問 ‐櫃浪燭里燭瓩法工場で作られているのか?

 我々は象に比べてとてもせっかちだからだ。自然にまかせて
 おくと、象というのは四、五年に一頭しか子供を出産しない。
 我々はもちろん象のことを大好きだから、象のそういう習慣
 あるいは習性を見ているととても苛立つわけだ。それで
 自分たちの手で象を水増しすることにしたのだ。


疑問◆,匹Δ笋辰橡槓の象を、何から作り出しているのか?

 正確に言うなら、我々は象を水増ししているということになる。
 つまり一頭の象をつかまえてきてのこぎりで耳と鼻と頭と胴と
 足と尻尾に分断し、それをうまく組み合わせて五頭の象を作る
 わけだ。だから出来上がったそれぞれの象の1/5だけが
 本物で、あとの4/5は作り物であるということになる。



象が大好きな人たちが住んでいる国がどこかにあって、
象が大好きだから、象を「水増し」するための工場があって、
本物か水増しかは、
 
 ちょっと見ただけではわからないし、象自身にだってわかりは
 しない。我々はそれくらいうまく象を作るのだ。


この方式でいけば、どこかにカバが大好きな人たちが住んでいる
国があってでも、それがカバでなくってキリンでも、工場は
成立するのではと思ってみましたが、やはり「象」だから
こそ、「象」でなくては、ものがたりには成り得ないかもしれません。

象は大きさだけでなく、そのユニークさにおいて、また
新密度においても、陸上動物の中でトップに位置している
といっても言い過ぎではないかなあと思っています。


『踊る小人』に話を戻すと、あまりにも踊りが上手なゆえに
革命軍から追われる身となった小人が、ある晩「僕」の夢の
中に現われます。みごとな踊りを見た「僕」は一夜限りの夢で
あると思うのと反対に、小人は予言めいたことを口にします。
最後には、小人のその言葉通り、「僕」も警察に追われて、
森の中へ逃げ込むことになるのですが‥。

その「僕」が働いている場所が象工場であり、「僕」は
象工場の職工なのです。



もちろん、象工場の設定も、象の水増しも、踊りがうまい
小人も、村上春樹氏の創作で、ファンタジーなのですが。
どこか知らない場所で、今月は黄色のヘルメットとズボンで
黄色い建物の、耳セクションで働いている人たちが、
いるはずないよと決めつけるより、いたほうがいいなあと
思ったりしています。

象工場。

魅力的なことばです。


 
2007.09.25 Tuesday * 15:39 | 象工場のはなし | comments(0) | -
象工場 2
昨日の続き、象工場の話です。

象工場‥作られたゾウ‥
私のイメージの中では、小型の手乗りゾウが、
部屋の中で気ままに遊んでいるのですが「ほんとうの象工場」は、
そんなお気楽な感じの、小型ペットを作っているのではありません。

『象工場のハッピーエンド』の中のA DAY in THE LIFE
では、こんなふうに語られています。


 バスを降りると、まわりはいつものように象工場に向う
職工たちでいっぱいだった。みんな弁当箱の入った紙袋を
手にさげていた。何人かが僕に向って手をあげたり目礼
したりした。でも誰ひとりとして口をきかなかった。
これから一日夕暮まで象を作りつづけるのだと思うと、
みんな緊張して、うまくことばが出てこないのだ。



象工場で働くということは、気が抜けない大変な仕事なのだ
と、よくわかります。なにしろ完成すれば象はかなりの大きさだし、
牙だってあるのですから。
ここで働くことが「僕」にとっての誇りであり、僕の人生
そのものであることが、ストーリー全体から伝わってきます。

でも、象は、なんで工場で作られているのでしょうね?
何のために。あるいは誰のために。
そして、どうやって、象を作っていくのでしょう?
本物の象を、何から作り出していくのでしょう。

考えれば、考えるほど、想像を膨らませれば膨らませるほど
おもしろい「話」です。




この『象工場のハッピーエンド』が最初に本になったのが
1983年で、その翌年出た『蛍・納屋を焼く・その他の短編』
中に、「踊る小人」という短編があります。
それを読むと、先ほどの私の疑問は、おもしろいように
答えが見つかるのです。

             ‥続く‥








2007.09.21 Friday * 14:42 | 象工場のはなし | comments(0) | -
象工場
突然ですが、ゾウについての話を書こうと思います。

生きている本物のではなく、「ぞうのババール」や
「ぞうのエルマー」「ぐるんぱのようちえん」など、
絵本に描かれている象でもなく、
象をつくる象工場が出てくる話です。

村上春樹作で、ひとつは『象工場のハッピーエンド』
の中のA DAY in THE LIFE

もうひとつは、踊る小人という短編小説です。


象工場。

最初にこの言葉を知ったとき、ものすごーく新鮮でした。
A DAY〜は、象工場へ働きに行く男の人が、朝バス亭で
バスを待っているときに、見知らぬおばさんと話をする
というものなのですが‥。

もしもほんとに象工場がどこかに存在していて、
「手乗りゾウ」を作ることができたら、きっと売れるよね、と
夫と話したものでした。

机にむかって本を読んでいるときに、鼻を小さくパオーと
持ち上げて、ページをめくる手伝いをしてくれたり、
ソフトボールを床の上に転がすと、部屋の隅の方から駆けてきて
そのボールの上に乗ろうとしたり‥。

小さくても、きっと大量の草を食べるから、それ専用の
エサも売られたり、トイレの始末もきっと大変なんだろうなと
思ったり。



象工場の話は次回へ続きます。


2007.09.20 Thursday * 16:19 | 象工場のはなし | comments(0) | -


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